2010年7月7日水曜日
星守る犬
予約してあった「星守る犬」を図書館から借りて来ました。
かなり前に予約したので、内容も忘れていて何故予約したのかも覚えていませんでした。多分、新聞の書評を見たんだと思いますが「漫画」であることすら認識していませんでした。
かなりメッセージ性の高い内容だと思いますが、著者が一番言いたいのは一体どこなの?と考えてしまいました。でも何故だかわからないけれど読み始めたら涙がとまらなくなりました。
子犬の時に拾われ、ここが自分の一生の住処と思い、幸せに過ごしていた「ハッピー」。しかしご主人はリストラされ、妻から離婚をもちだされ、財産分与した後にはおカネもほとんどなくなり、ご主人とハッピーのあてのない旅が始まる。そして、ご主人は行き倒れとなるが、ハッピーはご主人が目を覚ますのを一年間待ち続ける。そして自分もついにご主人の遺体の傍で息を引き取る。
今の世の中で実際におこっているような話だし、生き方について考えさせられるし、でも何が良くて何が悪いのか結論はでない・・・ もう一回読み返してみます。
全てを失ったご主人に最後まで寄り添う一匹の犬。 犬の描写と言葉に「犬好き」の私としてはグッときてしまったのかも。
先日、近所の方が横浜市のドッグシェルターから犬をもらってきました。その方がドッグシェルターで聞いた話によると最近、犬を捨てる人が増えているそうです。 この不況で家を手放さなくてはならなくなり、移り住む先で犬が飼えないからとか、離婚してどちらも犬を引き取らないからといってシェルターに犬を持ち込む人が増えているそうです。
そんなだから成犬ブランド犬が結構いるそうです。
以前、埼玉の個人のシェルターにボランティアで犬の散歩の手伝いに行ったことがあります。
何十匹もの犬を手分けして、一人で計13匹散歩させました。 高速道路に捨てられていたり、虐待を受け足を切断された犬などさまざまです。
犬を飼うということは最後まで付き合うという覚悟が必要なのに、哀しいことです。人間の身勝手さ、傲慢さが哀しいです。
私も万が一の時に備えて、ワンコが不幸にならないように考えておかなくては・・・・
浜松には老人ホームに入らなくてはならなくなったご老人や長期入院しなくてはならなくなった人の為に飼い犬を引き取ったり預かったりする施設もあるそうです。
家族の崩壊や他人との関係が希薄になった現代において、犬に癒しを求める人が増えているのかもしれませんが、反面、飼えなくなった時に預かってもらえるような人間関係も希薄なんですよね。
「星守る犬」、犬はいつも飼い主に寄り添う習性をもって生まれてきているんです。
今もわがワンコは私の足元で安心してお昼寝しています。
生きとし生けるもの、この宇宙に生を受けたもの・・・それぞれの存在、尊厳、命をおろそかにしない世の中であって欲しいです。
/
登録:
コメントの投稿 (Atom)
2 件のコメント:
ミルの親です。
最近は動物ばかりか、人間の尊厳さえも
軽んじられる風潮がありますね。
悲しいです。
そうですね。
人間の「尊厳」が忘れられていますね。
ご両親とご主人の親御さんの介護をされた水森亜土さんが「どんな人もその人生を尊厳を持って見なくてはいけないと思って介護をした」とおっしゃったのを新聞で読みました。その言葉が深く心に残っています。私が最後まで母の介護ができたのもその言葉はあったからです。
コメントを投稿