2010年9月19日日曜日

傾聴講座 その2

先週に続き、第二回傾聴講座に出席しました。

今回は、グループの三人が役割を変え、それぞれが3分間、「悩みの話し手」、「聴き手」、「観察者」を体験します。


今回学んだこと・・・・


[簡単需要]

「うん」、「そう」、「はい」と「うなづき」を「簡単需要」といいます。
    
意見やアドバイスを聴き手に求めたくなる、他の反応も欲しいという意見が参加者から出ました。    

しかし、実際の悩み相談では最初の3分間は「相手が聴いてくれる時間」として、簡単受容に徹するそうです。 あえて他の言葉は使いません。

話し手が「相手は私の話を聴いてくれる人なのか、自分と波長があうのかどうか」を見極める時間であり、この間に安心感を抱くと「自己洞察」がしやすくなり、話をまとめたり、整えたりしやすくなるそうです。

その3分間に聴き手が質問や意見を述べてしまうと、話が遮断され話の流れが乱れてしまい話し手に安心感が生まれないそうです。

傾聴では「安心感」がキーワードです。

(ただし、聞き取りにくい場合や話がわからない時は、聴いた内容を反復するのは構いません。)



[態度]

目をじっと見られると話しづらくなるという方と、目の表情で受け入れられていると感じて話し易いという方がいらっしゃいました。

話の内容や話し手の性格にもよるかもしれません。

目をじっと見なくても、鼻から首のあたりを見て聴いたり、向かい合わなくても90度の角度で座って聴いた方がよい場合もあり、ケースバイケースで対応します。

簡単受容の「間のとり方」、「うなづき方の大きさ」、「顔の表情」、「姿勢」も大事な要素となります。   
(電話では間のとり方、声の調子が重要になりますね。)



[印象に残ったこと]

聴き手は相手の話に感情移入したり、話にまきこまれがちです。相手の思いを察すると同時に相手を冷静に客観視できるようになることが大事です。

相手への先入観とか好き嫌いの気持ちとか自分の主張を抑え、セルフコントロールして相手の話に集中すること・・・・これが一番難しいかも。
     

「話し手」を体験すると、「聴き手」にはこう反応して欲しいという欲求が起こってきます。「悩みの話し手」を経験すると、「良い聴き手」になれるでしょう。


「話し手」はとらえどころのない悩みなどを聴いてもらっている内に、嫌な自分・駄目な自分が見えてくることがあります。  話をする過程でそんな自分を知り、自己肯定できるようになれば解決に一歩近づいたことになるのでしょう。


アドバイスなど必要な情報提供も大事ですが、話すことで自己解決していく場合も結構あると思います。



中には「重たい内容」の悩み話を聴いて気分も重くなったという方もいらっしゃいました。
先生は「相手の重い悩み」を聴いて、受け止めてあげた分、相手の方は軽くなっているんですよ・・・とおっしゃいます。 さすが27年間、ボランティアで命の電話に携わった方です。

私にはその気構えがまだまだ・・・。


最近、「傾聴講座」の案内をよく目にします。 それだけ「聴く」こと、「コミュニケーション」の必要性を感じている人が増えているのでしょうか。 痛ましい事件、自殺、うつの多発・・・もっと他人の言葉や態度に心遣いをすれば少しは社会が変わるのではと人々が感じ始めているのかもしれません。

 
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2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

ミルの親です。

確かに自分が心許している人は、聞き上手な方が多いです。

とても勉強になりました。

ぜひともパート3をお願いします。

eleanor さんのコメント...

次回、どんなお話が伺えるのか楽しみです。

「聴く」ということは訓練すればできるらしいから・・・ともかく意識して「トライ」してみることにします。