2011年7月3日日曜日

見習いたい・・・言葉づかい

最近、お近づきになった80歳ぐらいのご婦人とお会いしていると「はっ!」とさせられることがよくあります。

それは「言葉」の使い方。

先日もお宅にお邪魔しているときに宅配便が届きました。
私が「お~」と思ったのは、その方が配達員さんに言ったことば。
些細なことではありました。


「ありがとう、重かったでしょう~」。

う~~ん、私は「重かったでしょう」の一言にはっとさせられたのです。


私も配達の方には、「お世話さまです」とか「ありがとう」は言います。
でも「重たかったでしょう」の一言を言ったかどうか??
この一言、自分が重いと感じたら配達員さんも重いはず、その苦労を察する「想像力」がないとなかなか出てこないのかもしれません。

震災直後、配達員さんには「気をつけてね」の一言を添えていました。それは余震が続く中で私も配達員さんには気をつけてもらいという気持ちが心底あったからでした。

昨今、不祥事が発覚すれば「まことに申し訳ありませんでした」が決まり文句のごとく発せられますが、なぜか心に響きません。 

「心は見えないけれど・・・」というような広告を聞いたような気がしますが、「心」は見えるているし、伝わってくる。「誠意がない」とか「誠意がある」とか・・・わかってしまうもの。


このご婦人とお話をしていると毎回、「発見」があり楽しいひと時を過ごすことができます。


「冷たいお茶と暖かいお茶、どちらがいいかしら?」と聞かれ、「夏は冷たいものばかりだと体が冷えるので暖かいお茶をいただけますか?」と答えると・・・

「私も暖かいお茶がよいと思ったのよ~」とさりげなくおっしゃいます。 その一言は無くてもなんら問題ないのですが、付け加わるとなんかホッとします。

帰るときには、「気をつけて。 さようなら。」とおっしゃいます。
「失礼します。」「ごめんください。」、「では又」(最近はバイバイ、じゃ~ね?)は言っても「さようなら」ときちんと口にすることが少なくなった気がします。


文章にしてしまうと何でもないことのようですが、この方の言葉のトーンは押し付けがましくなく、自然で心地よいのです。


そんな魅力からでしょうか・・・一緒に散歩をしましょうとか、こんな便利な物があったから使ってとか、この方を思い気遣う方たちがまるで磁石にでも吸い寄せられるように集まってきています。


このような歳の重ね方をしたい・・・・心がこもった言葉を発せられるように心がけたい。
その前にまず「心」をみがくことから始めなくちゃいけないか!!


又、お会いするのが楽しみです。 今度はどんな「言葉」の発見があるか楽しみです。


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