2011年7月19日火曜日

雨にもまけず・・・

何十年ぶりかで宮澤賢治の「雨ニモマケズ」を読み返してみました。

余りにも有名すぎて諳んじていた詩。
何十年も前に好きだった人が「この詩が好きだ」といっただけの理由で、一生懸命理解しようとした遠い昔の思い出の詩。

当時は理解したつもりでいましたが、今考えると解っていなかったんだと思います。
今回、読み返すと違った側面が見えてきました。
すこしわかりかけてきた気がしています。

東北を旅すると自然の美しさばかりに目を向けていました。
東北の人々は昔も今も過酷な自然環境と向き合いながら生きてきた・・・
そんな中からこの詩が生まれたのでしょう。


  雨ニモマケズ
  風ニモマケズ
  雪ニモ夏ノ暑サニモマケヌ
  丈夫ナカラダヲモチ
  慾ハナク
  決シテ瞋ラズ
  イツモシヅカニワラツテヰル
  一日ニ玄米四合ト
  味噌ト少シノ野菜ヲタベ
  アラユルコトヲ
  ジブンヲカンジヨウニ入レズニ
  ヨクミキキシワカリ
  ソシテワスレズ
  野原ノ松ノ林ノ陰ノ
  小サナ萱ブキノ小屋ニヰテ
  東ニ病気ノコドモアレバ
  行ツテ看病シテヤリ
  西ニツカレタ母アレバ
  行ツテソノ稲ノ束ヲ負ヒ
  南ニ死ニサウナ人アレバ
  行ツテコハガラナクテモイヽトイヒ
  北ニケンクワヤソシヨウガアレバ
  ツマラナイカラヤメロトイヒ
  ヒデリノトキハナミダヲナガシ
  サムサノナツハオロオロアルキ
  ミンナニデクノボウトヨバレ
  ホメラレモセズ
  クニモサレズ
  サウイフモノニ
  ワタシハ
  ナリタイ


今、このような「私」が被災地の各地にいるのかもしれない。


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