2010年7月13日火曜日

お盆の入り・・迎え火


今日は新暦お盆の入り。 お墓参りに行ってきました。







毎年、お盆の入りには「お迎え火」を焚いていましたが、ご近所を見るとそのようなお宅がありません。 


去年、新盆のお宅がお迎え火を焚いていたので、今日、お墓参りに行ったついでにお茶屋さんに「ひょっとしてお迎え火って新盆の時だけするものなのですか? 私が間違っていたのでしょうか?」とたずねてみました。


お茶屋さん曰く、「間違いではありません。毎年、焚くものです。 でも、昨今は迎え火を迷惑という人が増えているんです。 嫌な思いをして焚いてもご先祖様に申し訳ないですから、焚かずともその分、仏壇で丁寧に供養すればよいですよ。」とのことでした。


たき火と同じく、「煙」や「火事」が嫌だというクレームが増えているそうです。


確かに玄関先で火を焚いて「ご先祖様、おかえりなさいませ、お入りくだいませ」なんていう光景は、若い人達から見れば異様に見えるのかもしれませんね。 


マンションなら仕方ないと思いますが、そうでなければ年に一度、家族そろって、ご先祖様に思いを馳せ、感謝をこめてお迎えして、この一年お陰さまで無事過ごせましたと供養するのも昔の人が考えた「生活のメリハリ」のひとつだと思うのですが、そのような風習がなくなり寂しい気もします。 科学的根拠の無い風習といわれればそれまでですが・・・


そんな訳で、今年は迎え火を焚くのを辞めました。


仏壇にまこもを敷き、ご先祖様を運ぶ牛馬と、杖となるガマの穂、先導提灯となるほおづきを飾りました。 (これも昔の人が考えた日本人らしい遊び心の現れだとおもうんですが・・・・)



万霊節のハロウィーンには皆、とびつくのに、なんで日本の「お盆」には無関心なのかな?

8月の月遅れのお盆も「海外旅行の時期」としか思っていない人も多いのかも・・・



都会から「たき火」というものが無くなったのと同じように、環境の変化につれて時代とともに色々な季節の風物詩が消えていくのもいたしかたないのかもしれませんね。


人口が密集し、人々の心の余裕もなくなって、親から子、孫へ日本の風習を伝えていくこともなくなっていくのでしょうか。



昔はお墓参りをすると願い事ばかりしていましたが、近頃はただただご先祖様に感謝するのみです。

年に一度、そういう時をもつこと、これからも続けていきたいです。



(注: まこもや牛馬など・・・昨今はmade in Chinaばかりです。 日本では作らなくなっているんですね。)




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